映画「ウォール街」の感想-現在に通じる金融業界のバイブル


作品情報

原題:Wall Street

邦題:ウォール街

1987年公開のアメリカ映画

あらすじ

世界の金融の中心「ウォール街」で繰り広げられる男たちのマネー・ウォーズ。若き商社マンのバドは自分の持てる頭脳と行動力の全てを注ぎ、一攫千金を狙っていた。億万長者ゲッコーに取り入るため、父の勤める航空会社の情報を渡し、インサイダー取引したことで夢が叶い、大金を手にするが……。

出典 Amazon

評価

(3/5)

以下、ネタバレを含みます。

感想

投資の世界の話

まず、実際のトレードの参考にはなりません。私も5年以上投資を続けていますが、時代が違うことや扱う金額が大きいこともあり実践に落とし込むことができません。ただ、金融業界がどのような構造でマネーゲームに講じているかを知ることができる、という点では非常に参考になります。
最近は仮想通貨界隈が盛り上がっていますが、これから投資を始める人にも見てもらいたい映画です。

大切なものは何か

全編を通してお金よりも大切なものがあるだろうというメッセージが伝わってきます。主人公のバドは拝金主義的なゴードンとのやりとりで騙されていたことを知り、最後はライバルと手を組んでゴードンに報復します。
ただ、ゴードンの考え方は投資家や経営者としては至極当然なんですよね。インサイダー取引などの犯罪は論外ですが、商売や投資の本質はゴードンの言動にあるように感じます。

魅力的な演説

この映画の醍醐味のひとつに、ゴードンの演説があります。「Greed is good」という言葉が有名ですが、意訳すると「欲は善である」といった意味になります。「欲が発展の精神を築き、進歩のための推進力である」といったことを説きますが、これは確かにその通りだと思います。

Appleを世界的な企業に導いた故スティーブ・ジョブズも演説が取り上げられることがあります。事実、プログラムコードを書くことができなかったことからも、エンジニアとしてではなく商人としての成功者と考えるべきでしょう。

まとめ

30年以上も前の映画にも関わらず、現在の業界にも通用する素晴らしい作品です。
見る人によってメッセージの受け取り方が異なると思いますが、盲目的に拝金主義になってしまうのは危険だということが最も心に残りました。
映画では株式売買が中心ですが、最近話題の仮想通貨などにも応用できる内容ですので投資初心者に見てもらいたい作品です。

作品情報原題:Wall Street: Money Never Sleeps邦題:ウォール・ストリート2010年のアメリカ映画あらすじ2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てて