映画「バンク・ジョブ」の感想-パッケージデザインがもったいないノンフィクション映画


作品情報

原題:The Bank Job

邦題:バンク・ジョブ

2008年公開のイギリス映画

あらすじ

1971年、ロンドン。ベイカー・ストリートにある銀行の地下に強盗団が侵入し、貸金庫内の多額の現金と宝石を強奪する。しかしその中には政府がどうしても報じられない秘密が隠されていた。その秘密とは、英国最大のタブー、王室スキャンダルだった!

出典 Amazon

トレーラー

評価

(4/5)

以下、ネタバレを含みます。

感想

実話を基にしたストーリー

イギリスの首都ロンドンで実際に起こった銀行強盗を基にしたストーリーのようです。ただ、劇中にもあるように政府からD通告(D-Notice)という報道管制が発令されたようで、事件の規模の割に不自然に途中から報道が途絶えたようです。このような報道管制が敷かれた状態で、どの程度信憑性のある話なのかは甚だ疑問です。

強奪後の話が醍醐味

見張り役と無線機で連絡を取りながら貸金庫まで穴を掘り進めますが、その過程がスリルがあって面白いです。ただ、金庫破りまでの描写は短く、強奪後の話に時間が割かれています。複数の組織と取引しながら、どのように話を収束させるのかが気になりましたが上手にまとめられていたと思います。

全体的に闇が深い

貸金庫の被害の申告をしない被害者が多数いたことや、強奪犯二人を殺害した犯人がいまだに捕まっていないなど、闇に葬られた感のある事実が感じ取れます。特に、強奪犯を殺害した犯人が捕まっていない件については、政府が口封じしたのではないかなど、色々と想像してしまいますね。

まとめ

ノンフィクションの作品と謳っていますが報道管制の敷かれた事件なので、どの程度事実に忠実なものなのか判断できません。ただ、ノンフィクションか否かを気にしなければ非常に良く練られたストーリーで、見ごたえのある作品です。パッケージデザインからは想像ができない程、内容の濃い映画なので一見で敬遠していた人にこそおすすめです。