映画「トランセンデンス」の感想-シンギュラリティ到達後の世界を描くSF映画


作品情報

原題:Transcendence

邦題:トランセンデンス

2014年公開のアメリカ映画

あらすじ

インストールされた頭脳。それは世界に拡散し、全人類の脅威となった。”彼”は私が愛した夫だった―。死すべき運命だった科学者ウィル。しかしその意識は、死の間際に妻エヴリンにとってスーパーコンピュータへとインストールされた。意識だけの存在になったウィルは、オンラインにつながる軍事機密、金融、政治から個人情報まで、世界中のあらゆる情報を手に入れ、究極的な進化を遂げる。そしてナノテクノロジーを駆使し、現実の世界にまで及んだ彼の力は、遂に生命までもコントロールし始めた。常人を遥かに超える力で増殖し、拡散し、支配するウィルに「彼は私の愛した人だったの?」と信じる心が揺らぎ始めるエヴリン。まるで神のごとき力を手にし、変わり果てた男に世界は恐怖を感じ、密かに抹殺計画が進行し始める。そしてエヴリンにも選択の時が・・・

出典 Amazon

トレーラー

評価

(2/5)

以下、ネタバレを含みます。

感想

何を伝えたいのか

テクノロジーを発展させ続けるといずれ人工知能(AI)に支配される世界が構築されるということを主軸にストーリーを展開していくのですが、最後は映画の冒頭の通り、AIとなった主人公ウィル・キャスターの思い描いた理想郷が実現したという感じで終わります。途中まで反テクノロジー組織のRIFTなどとの対峙を描いているのですが、作品としてどちらを伝えたかったのか疑問が残ります。

技術的特異点に到達した世界の映像美

シンギュラリティに到達した世界の話は題材として使い古されてはいますが、映像は迫力があって見ごたえがあります。「LUCY/ルーシー」と同様に、ストーリーを主眼に見るのではなく映像美を楽しむ映画と割り切れば、より楽しくみられるかもしれません。

作品情報 原題:Lucy 邦題:LUCY/ルーシー 2014年のフランス映画 あらすじ 10%しか機能していないと...

まとめ

ストーリーは親テクノロジーなのか反テクノロジーなのか、どっちつかずで疑問の残る内容でした。ナノマシンの活動や戦闘シーンなど、映像は綺麗で見ごたえがあるのでそこに傾注して視聴すると面白いと思います。
現実では2045年あたりにシンギュラリティに到達すると言われていますが、最近のAIやディープラーニング界隈の動向を見ているとさらに早まるのではないかと思います。テクノロジーの目覚ましい発展に驚かされますが、「ターミネーター」のようなディストピアにならないよう祈るばかりです。