映画「デッドライジング ウォッチタワー」の感想-原作ゲームを忠実に再現したゾンビ映画


作品情報

原題:Dead Rising: Watchtower

邦題:デッドライジング ウォッチタワー

2015年公開のアメリカ映画

あらすじ

ジャーナリスト、チェイス・カーター、ジョーダンは、FEZA(ゾンビオーソリティ)によって、壁に囲まれたエリアの取材を試みる。 そこでは、ゾンビウィルスの治療が試みられていたが、その薬の投薬は失敗、逆効果となってしまい街中にゾンビウィルスが広がってしまった。 彼らは、政府がゾンビを消滅させるための空爆作戦の前に、この街からの脱出を図る。

出典 Amazon

トレーラー

評価

(3/5)

以下、ネタバレを含みます。

感想

原作との比較

CAPCOMのゾンビゲーム「デッドライジング」シリーズの映画化作品です。
原作のゲームは1,2,3をプレイしましたが、同社のバイオハザードシリーズとは異なりホラー要素はほぼなく、日用品を組み合わせて武器を作成し大量のゾンビを倒していくことが醍醐味のゲームです。映画では武器の自作要素をどのように表現するのかが気になりましたが、質屋に逃げ込み武器を作成するという自然な流れで上手く見せ場を作れていたと思います。カラーコーンをゾンビの頭に被せて視界を奪うなど原作を忠実に再現したシーンもありました。ただ、もう少し派手さがあっても良かったように思います。

ゾンビが認知された世界

ゾンブレックスというゾンビ化抑止剤を投与すれば、ウィルスに感染していてもゾンビ化を防げるという世界。ゾンビの存在が社会的に認知されていますが、そのことで感染者は差別を受けています。感染者とどのように接するか考えさせられます。

政府の思惑

FEZAが流通させたゾンブレックスが不良品であったが故に今回のパンデミックが発生したとして、代わってアメリカ軍が指揮を執るようになります。実際には感染者の動向を監視したい政府が仕組んだもので、街からの脱出者は体内にマイクロチップを埋め込まれてしまいます。マイクロチップを利用するメリットは毎日自動的に抑止剤が投与されることとされていますが、感染者としては監視される脅威よりもこちらを優先してしまいそうですね。

FEZAはよく陰謀論で話題に挙がるFEMAがモデルの気がしますがどうなんでしょうか・・・。

バイカー集団との戦い

原作でも狂った敵が多く出てくるのですが、同様にパンデミックが発生したことを聞きつけてわざわざ街に入ったバイカー集団がいます。MADMAXを彷彿とさせるような風貌で暴れまわり、街を囲む壁を破壊してゾンビを拡散させることを目論みますが、最後は自身の作成した爆弾で呆気なくお亡くなりになります。爆弾の威力がもう少し大きくないと壁が壊せそうにないように感じたのですが・・・。

続編

最後にカメラマンのジョーダンがアメリカ軍に連れ去られ、体内に埋め込まれたマイクロチップが起動するという含みを持たせたところでエンドロールになります。翌年に続編の「Dead Rising: Endgame」が公開されていますが、日本語化されていないようなので未視聴です。

まとめ

街からの脱出だけではなく、バイカー集団との戦闘やジャーナリストとして政府の陰謀を暴くという複数のストーリーが進行しており、あまり中だるみもなかったように思います。

ただし、原作を忠実に再現したシーンもあるため、原作を知っていた方がより楽しめる内容ではないでしょうか。