映画「シリコン・カウボーイズ」の感想-青い巨人IBMとコンパックの対決


作品情報

原題:Silicon Cowboys

邦題:シリコン・カウボーイズ

2016年公開のアメリカ映画

あらすじ

1982年に3人の友人達が設立したPC企業、コンパック。市場の頂点に君臨していた巨大企業、IBMに真っ向から挑戦状を叩きつけた、開拓者達の歩みを追う。

出典 Netflix

評価

(4/5)

以下、ネタバレを含みます。

感想

アメリカン・ドリーム

テキサス・インスツルメンツの上級社員の3人が安定した職を捨ててまで起業し、ITの巨人であるIBMを打ち負かすサクセスストーリーです。まさに、アメリカン・ドリームといった感じです。
クリーンルーム設計でIBM PCと完全な互換性を持つコンパック・ポータブルを開発するという話はギークならではなのではないでしょうか。

IT業界の勢力図

IBMの発表したMCAという拡張スロットに対抗し、コンパックはIntelやマイクロソフト、アップルを巻き込んで(日本からはNECやセイコー・エプソンが参画)EISAという規格を開発します。青い巨人対新興IT連合の胸が熱くなる展開です。最終的にIBMには勝利しましたが、その後は現在もその後継が現役であるPCIが主流になりました。

終焉

業績が悪化し、コンパックの共同設立者でありCEOを務めるロッド・キャニオンは1991年に解任されます。その後、コンパックは業績回復の道を模索しますが、最終的にヒューレット・パッカード(HP)に買収され今日に至ります。HPのブランドとしてコンパックの名は残っていたようですが、年月が経つに連れてブランド名も消えつつあるようです。

まとめ

マイクロソフトやアップルなど、現在ではアメリカを代表するような企業の歩みも垣間見える、IT業界の歴史も知ることができる作品です。
コンパックという会社は怒涛の成長をした挙句に現在では姿を消してしまいましたが、PCを身近な存在にした功績はかなり大きいと思います。
コンパックの顛末を知るとIT業界の栄枯盛衰に儚さを感じるとともに、GoogleやFacebookなどの新しいIT企業が台頭してきてもその地位を譲らないマイクロソフトやアップルに異常さを感じます。